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山村雅昭: 「ワシントンハイツの子供たち」のために


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山村雅昭

大阪ニコンサロンでの展覧会にあわせて刊行された小冊子。

淡い記憶の奥底で、私にささやく声がある。日本とアメリカが、武力ではなく、経済でもなく、顔を通じて対峙したとき、そこに決着の道はあったのだろうか、と。いまやこんな顔は、もうどこにもなくなってしまった。そもそも、われわれに顔なんてあったのだろうか。存在と非在のはざまで、顔という冷酷な真実が、亡命者のように帰属を失って彷徨っているのがいまだろうか。(今福龍太「顔が顔であった時代に」)

そう、何をやるにしても、たとえば小さな酒盛り一つ始めるにしても、すぐに〈お鍋セット〉をどこからか用意してきたり、お銚子や猪口にうるさく凝ってみたり、窓の外の風景が雪だったり月夜だったり、紅葉だったり満開の花だったりすることを人の三倍は歓び、またそうした一つ一つの季節感を日々とても大切にする男だった。(奥成逹「1960年代・春のグラフィティ」)

大阪ニコンサロンでの山村雅昭展にあわせ、小さな書物を制作・発行いたしました。編者が怠惰なせいで納品間に合わないかもーとヒヤヒヤしたり、その他ちょっとしたハプニングもありましたが、おかげさまで早くも好評をいただいており感謝・感謝です。詳細は以下をご参照ください。

『一枚の写真とはある秘密をめぐるひとつの秘密である叢書N.1 山村雅昭「ワシントンハイツの子供たち」のために』

目次:
「編者より」(「山村雅昭写真展 そして無垢の土地を」の挨拶文に同じ)
片岡義男「はじめに」
今福龍太「顔が顔であった時代に」
奥成逹「1960年代・春のグラフィティ」

写真/山村雅昭(数点のみ所収)
山羊舎 2013年刊行 日本語
サイズ 縦190×横120 厚さ15mm ソフトカバー 60ページ
※この商品は、メール便での配送が可能です。
  • 523円(税込)