Mimizのメンバー福島諭の解説&楽譜付きCDRのシリーズ第3弾。今回はサックス奏者で作曲家の濱地潤一による楽曲《contempt》がまとめられました。《contempt》はサックスとコンピュータのリアルタイム処理を前提に作曲されており、今回コンピュータ処理は福島諭( Mimiz, AML )が担当しまし た。CDRには《contempt》の異なるバージョンが3曲納められています。
<解説>
contempt for soprano saxophone and computerは2008年に初稿が書かれました。
初演は2009年、新潟県立近代美術館「電子音響室内楽Ar」で。
メインモチーフと汎用性のある8つのmode、それを使用したサクソフォンのリアルタイム組織。
同時に機能するコンピュータ処理の思想はそのmodeを組成する「数式」と密接にリンケージしており、複雑な音の組成を可能にしています。
サクソフォンとコンピュータによる「新たな」汎用性の獲得は普遍への憧憬を微かに孕みながら、実はその背後にある作品の「思想」を構造化するためであり、
その思想とシステムがリアルタイムに組成される音組織の構造化を可能にしています。
楽譜にはサクソフォンとコンピュータのその思想とシステムが譜例とともに記されています。音源とあわせて鑑賞いただければ幸いです。
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