室内やキッチンの様子から、子供の夕食、洗濯物の山、まで日常的な視線を写真に定着させるイギリスの写真家、ナイジェル・サフランの写真集。本書は1995年から2004年の間に撮影した電話する妻の写真だけをまとめたもの。被写体の行為は同じだがそれを取り巻く時間だけが変化していくという独特な構成が面白い。今では懐かしいコード付の電話がコードレス、そして携帯電話へと変化、そして妻も少女の面影を残す姿から、妊娠、出産を経て母親の表情を見せるラストまで少しずつ変化していく。同じ時代を生きた人には少し懐かしさも感じさせるような素敵な一冊となっています。
>Nigel Shafran
>Roma Publications
Roma Publications 2012年刊行 テキスト英語
サイズ縦238×横162 厚さ17mm ハードカバー 152ページ
