東京大学総合研究博物館小石川分館での「MICROCOSMOGRAPHIA 『驚異の部屋』」展でも知られ、自然環境や社会生活という視点から、人間と自然の関係、現代における「知」のあり方を問い続けてきた美術家マーク・ダイオンのモナコでの新たなプロジェクトを収録した一冊。モナコの海洋博物館のコレクションをはじめMatthew Barney、 Marcel Dzama、 Man Rayなどをはじめとした20名のアーティストの海をテーマとした作品、自身で収集したゴミのようなものまでを分類し直し、虚実の入り交じった擬似的な博物館を再構築している。
本書は海洋生物の多様性と生態を解明する国際プロジェクト「海洋生物のセンサス(CoML)」とメキシコ湾原油流出事故という二つ重要な海上イベントにインスパイアされており、探査と発見の地としての“海”がもつ”驚異的な多様性に対する驚き”と”無秩序な人間の介入がもたらす破壊に対する悲嘆”を見るものの脳裏に刻み付ける一冊となっている。
>Mark Dion
>Mack Books
Mack 2011年刊行 テキスト英語
サイズ 縦304×横220 厚さ24mm ハードカバー192ページ
<絶版、在庫僅少>