『カルーソ・セント・ジョン作品集』の第2巻は、21世紀に入ってからの12年間にわたるこの著名な活動を通して、交錯する一連のテーマをたどっていく。彼らの歴史に対するユニークなアプローチは、絶え間ない新しさの神話を拒否し、過去を現在として理解し、現存するものとの共同作業への関心を支持していることが明らかにされている。ミラノ、シカゴ、ローマが都市理解に与えた影響や、オーナメントの使用、スイスの位置づけなど、彼らの活動の発展的な軌跡を探る。これらの文脈の中で、トーマス・デマンドやダミアン・ハーストを含む現代アーティストとのコラボレーションは、空間の物質性やドラマとの関係を形成し続けている。

本書は、「テート・ブリテン」や「バービカン」といった歴史的建造物や、ハーストの「ニューポート・ストリート・ギャラリー」、チューリッヒの「ヨーロッパアレー複合ビル」といった新しいプロジェクトなど、カルーソ・セント・ジョンの最も有名なプロジェクトを網羅している。これらは、展覧会のデザイン、コンペの応募作品、あまり知られていないプロジェクトなどとともに紹介され、未公開のドローイング、参考文献、新たな解説など、これまでにない幅広い資料で構成されている。また、T.S.エリオットからロザリンド・クラウス、ルイス・サリヴァンまで、アダム・カルーソとピーター・セント・ジョンの思考と教育に影響を与えた、当時の批評やエッセイ、多様な著作から、この仕事が行われた文化的環境を捉える。これらのプロジェクトや教訓、参考文献や建築物の間には、「日常の錬金術」に参加することへの誘いが浮かび上がる。

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Mack 2023年刊行 テキスト: 英語
サイズ: 265×220mm ハードカバー 464ページ
ISBN: 9781915743190