躍動する生きものとしての世界に出会う
「イメージが見る者を揺り動かし、見る者の振動を掘り起こす。『MORPHOLOGY』はその事実を写真という物質の震えとともに鮮明に伝えている。」――伊藤俊治(美術史家、東京芸術大学先端芸術表現科教授)
「アントロポゾフィー形態学から生まれた写真集」――高橋巌(シュタイナー研究者・美学者)
「人智学から流れ出すいのちのかたち」――椹木野衣(美術評論家)
側溝の底の堆積物が水の流れと温度によって揺らめき変化してゆく様子を、触れながら見ているような距離感でとらえ、空き地を浸食する植物が、星が生まれ銀河を形成してゆくような動きで生い茂ってゆく様子をとらえた写真集。生物非生物を問わず、すべてのものを生きて動いているものとみなし、生きている私たちの感覚と生きている世界の形が出会い、互いに作用しあうところに「生きた形」が立ち上がる。 ゲーテの形態学やルドルフ・シュタイナーの人智学を作品として表現した希有な一冊。
伊藤俊治氏(美術史家、東京芸術大学先端芸術表現科教授)による寄稿「震えながら立ち上がるかたち」と粟野由美氏(東京造形大学教授、形の文化会副会長、日本色彩学会・画像色彩研究会幹事)による寄稿「虹は、今日も、うまれる ー遠観得的エーテル写像逍遥ー」を収載。
>能勢伊勢雄
>赤々舎
赤々舎 2014年刊行 テキスト: 日本語/英語
サイズ 縦265×横220mm ソフトカバー 96ページ