ドナルド・ジャッドは1960年代、幻想や物語性、比喩的要素を完全に排除しようとした芸術家世代の一人であった。彼は自らの定義する「実在する空間」を探求するため、三次元表現と工業的制作手法・素材へと向き直った。ジャッドは、1960年代初頭の絵画、レリーフ、手作りオブジェから始まり、金属やプラスチックを用いた商業製作者による中空ボックス、積み重ね、連続体など、象徴的な三次元作品の語彙を構築した時期を経て、生涯最後の10年間における色彩への深い取り組みに至るまで、作家の作品の変遷を概観する。

この豊富な図版を収めたカタログは、ジャッドの業績を詳細に検証し、ジャッド財団やその他の機関で新たに公開された資料を用いて、彼の作品に対する学術的視点を拡大する。各論考は、絵画における初期の歩み、彫刻の制作過程、サイトスペシフィック作品、デザインと建築における活動といった主題を扱っている。

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Museum of Modern Art 2020年刊行 テキスト: 英語
サイズ: 274×237mm ハードカバー 304ページ
ISBN: 9781633450325