それぞれの分野のパイオニアであるマリオン＆フィリップ・ジャキエ夫妻は、過去20年間、蚤の市やガレージセールなど、アーカイブ、写真集、アルバム、そしてプライベートなスナップショットが眠る場所をくまなく探し回ってきました。写真制作の絶え間ない流れの中で、彼らは目を奪われる一枚、私たちに何かを見せ、考えさせ、夢を見させる一枚、時に謎めいて、その意味を見失いながらも同時に私たちを魅了する一枚を探し求めてきました。

20年間、マリオン＆フィリップ・ジャキエ夫妻は、これらの匿名のイメージの独自性、奇妙さ、そして自由さに魅了されながら、収集を続けてきました。約1万点のシルバープリントからなるこの驚異的で他に類を見ないコレクションは、あらゆる写真の主題を網羅しています。ポーズをとったポートレートやライブポートレート、家族の情景、科学、ドキュメンタリー、歴史、プライベート、エロティックな写真、証言、告発、あるいは単に儚い瞬間を共有する喜びのために撮られた写真などです。このコレクションは、ダゲレオタイプ、ガラス乾板、オートクロームといった初期の写真実験からカラースナップショットまで、約200年にわたる日常、あるいは超日常の生活の類まれなパノラマを提供します。写真へのアプローチは、その多様な側面にまで及びます。

2025年初頭、マリオン＆フィリップ・ジャキエ・コレクションはアントワーヌ・ド・ガルベール財団に買収され、グルノーブル美術館に寄贈されました。これは、この視覚資料の唯一無二かつ芸術的な地位を確固たるものにしました。国立美術館のコレクションに加わる前に、2025年7月7日から開催されるアルル国際写真展において、選りすぐりのプリント作品が展示され、コレクションの様々な側面が紹介されます。この展覧会に付随する書籍は、マリオン＆フィリップ・ジャキエ夫妻の鋭い目によって選ばれた200点以上の写真を通して、美的、遊び心、そしてドキュメンタリー的な没入感を提供します。夫妻は、写真作品の間に秘められた繋がりを紡ぎ出しています。

マリオン・ジャキエとフィリップ・ジャキエによるテキストが本書の序文となり、哲学者ジル・A・ティベルギアンによるエッセイでは、収録されているイメージとその相互関係を振り返ります。ティベルギアンは、この視覚的コーパスの中で最も印象的なイメージをレビューします。

---

Editions Xavier Barral 2025年刊行 テキスト: 英語
サイズ: 260×205mm ハードカバー 236ページ
ISBN: 9782365114370