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Kenro Izu | 井津建郎


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井津建郎 Nazraeli Press

日本人写真家、井津建郎の作品集。

大阪に生まれた作者は1971年に21歳で渡米、ニューヨークでスタジオを運営し、その傍ら、50年にわたって祈りや人間の尊厳をテーマに作品の制作、発表を続けてきた。アジアを中心に、中近東、ヨーロッパ、南米など世界各地の聖地、石造遺跡や建造物の撮影をし、近年はその聖地を守り続けている人々や、その心のうちにある精神美に魅了されるようになった。

本作『もののあはれ・無常の美』は三部作で構成されており、長らく世界各地を撮影してきた作者が、初めて日本国内で取り組んできたシリーズである。一つは兵庫県、丹波篠山の能楽資料館を訪ねた際に出会った数々の能面の名品がきっかけとして生まれた、能面と演能を扱う作品群「幽玄」。二つめは春日大社の若宮殿前の神楽殿で、特別な計らいにより夕刻1時間だけ撮影を許された御巫(春日大社での巫女)や、天乃石立神社の磐座など、神社周辺の環境に漂う神聖性、神域を観察して生まれた「寂び」。そして三つめは新型コロナ感染症の拡大によって世の中が封鎖されていた時期、外出を控えていた折に、それまで見過ごしていた身近の野花、野草が人知れず咲き、また枯れるその姿に生命の儚さの美を見出した「侘び」である。という優しい温もりを通して、国の魂が垣間見える、胸を打つような旅へと私たちを誘います。
Nazraeli Press 2025年刊行 テキスト: 英語
サイズ: 300×230mm ハードカバー 168ページ
ISBN: 9781590056189
  • 15,400円(税込)