棚田康司のつくり出す子供像は、木との出会いからはじまり、その内部を丹念に見極め、「木取り」をしていく、素材と徹底して向きあう過程のなかからうまれます。
かろうじて立つ姿を掘り出すために、そして、かろうじて立っている弱々しさをあらわすため、そこから転じて彫刻を強く存在させていくように、子供像を追求する主題として選び、発表を重ねます。2008年発表された新作12体は、2年の制作年月を経て、さらなる発展をもたらしました。同タイトルである最新作品のほか、過去代表作、発表全作品indexを収録した初の作品集。文:椹木野衣、土方浦歌。
>NOHARA
NOHARA 2008年刊行 テキスト日本語/英語
サイズ縦255×横190mm ハードカバー144ページ