1950年、パリにあるサンタンヌ精神病院にて開催された国際的な展覧会「L'art chez les fous（狂人の芸術）」では、16カ国の精神科医によって選ばれた350名の精神病患者の作品およそ2000点が展示され、世界中から注目を集めました。展示を見ようと押し寄せた1万人以上の観客の中には多くのアーティストたちが含まれ、その中にオランダ出身のアーティスト Karel Appel（カレル・アペル）もいました。精神病患者たちの作品にインスパイアされたアペルは、医学的な記述のテキストのみが掲載された展覧会のパンフレットの上に彼のエネルギッシュな激しい原色の人物像などを描き、自身の代表作となる『Psychopathological Art（精神病理学の芸術）』という作品を完成させました。

そしてそれから半世紀以上経って今回はノルウェー出身のアーティスト Bjarne Melgaard（ビャーネ・メルガード）がアペルのやり方をなぞり、アペルの作品『Psychopathological Art』をキャンバス代わりにその上にメルガードのまるで狂人が描いたかのような破壊的で暴力的であると同時に子供の落書きのようなドローイングを描き、コラージュを重ね、さらにはテキスト中にあるアペルの名前の記述を全て消し去り、そこに自身の名前を書き加え、この『Psychopathological Notebook』を完成させました。

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>Bjarne Melgaard
>Karma

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Karma 2015年刊行　テキスト英語
サイズ縦343×横254mm　ハードカバー　202ページ