花代: DIM | Hanayo

本作はモノクロ写真のみで構成されている花代の意欲作となります。15年の歳月を経てベルリンから2010年に帰国した彼女が、日本という場所、そして日本の光に再び出会うことで生まれたモノクロームの世界。帰国して触れた東京の街の強すぎる喧噪は、写真を始めた頃からカラーを用いてきた彼女の表現をモノクロへと導いていきました。そこには既存の写真表現を軽やかに逸脱してきた花代の新たな試みが広がっています。特徴的なぼやけたフレームワークにモノクロの世界が合わさり、白昼夢はより強いノスタルジーを喚起します。日常という被写体は変わらぬものの、当初の明るくポップな作風から、幻想的で叙情的な写真へと変化を続けています。

生まれ育った東京や、訪れた街での人との出会い。その場所に堆積する時間と、刹那的な瞬間。それらの時が手作業の銀塩プリントによって、ゆっくりと印画紙に浮かび上がってきます。同時に、もう戻れない瞬間を留めよする、写真の本質的な衝動を思い起こさせます。写真を始めて、2017年には30周年を迎える花代。写真以外にもインスタレーションやパフォーマンス、音楽など、多彩な表現活動を続けてきました。本作『DIM』は写真による新たな挑戦でありながらも、現在の感性が美しく写し出されています。
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>リブロアルテ
リブロアルテ 2015年刊行 テキスト英語
サイズ縦228×横180mm ソフトカバー 80ページ
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