<注意>
※こちらは本ではありません。写真の印刷された24枚のカードとテキストの冊子が入っています。
中国・重慶出身の写真家、木格の写真集です。木格は2005年から2010年にかけて、自身の故郷でもある重慶三峡のダムプロジェクトによって水没していく村や町の変化を追った写真シリーズ『回家』が彼の代表作として知られています。しかし2010年になり5年間に及ぶこのプロジェクトは完結し、彼は大型カメラに持ち替え再び写真を撮り始めます。『回家』の完結、子供が生まれるなど、自身の生活の変化から生まれた視点の転換は本写真集に如実に現れています。現代中国の急激な経済成長や環境汚染などで社会が騒ぐなか、木格が発表したのは石や水、土と言ったとてもプリミティブな静物が被写体として選択されている写真群でした。今までのドキュメンタリー色の強い作風から一変して静謐で、まるで老子や禅といった中国の思想に触れている感覚に陥る作品集です。(文/写真の鉛筆 東方輝)
>木格
>Zen Foto Gallery
Zen Foto Gallery 2013年刊行
サイズ縦273×横213mm ハードカバー