天を突き刺すようにそびえるヒマラヤの山々。そこに足を踏み入れるたびに、石川の好奇心はかき立てられていきました。エベレスト登頂から10年。旅先で目にしシェルパ族の日常、目の前に立ちはだかる峻険な頂、優しさと厳しさを併せ持った山々を捉えた石川の写真は、彼自身の身体を通じて咀嚼され、このたびヒマラヤシリーズ3部作として発表されます。その第一弾となる「Lhotse」(ローツェ)。ヒマラヤ山脈、エベレストの南に連なる山で、標高8516m、世界第4位の高さを誇っています。チベット語で「南峰」、すなわちエベレストの南側であることを意味します。エベレスト登頂後、石川の視界から片時も消えずにそびえ立っていた山がローツェでした。その時芽生えた「ローツェの頂からエベレストを見てみたい」という気持ちが、彼をローツェへと駆り立てていきました。ローツェの頂上に座ると見たことのなかったエベレストの姿がそこにあった。思った以上に鋭角な三角形をしていた。2年前に立ったあの頂を、ぼくは今、その隣から眺めている ( 石川直樹の日記より引用)
作者のサイン入り。
>石川直樹
>Slant
Slant 2013年刊行 初版
サイズ 縦280×横300mm ハードカバー 48ページ
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