インドのムンバイにて撮影された”The Fourth Wall”で国際的に高い評価を受けた写真家Max Pinckers（マックス・ピンカース 1988~）がJeroen Lambertyn、Bence Bakkerらと始めた最新のプロジェクトfoundfootage.beよりリリースされた作品集。
http://www.foundfootage.beとは彼らにより開発されたオンライン・プラットフォームでアーティストが非常に個人的なスタイルで、隠され、忘れられ、またはオーディエンスに否定されて失われたマテリアルを写真、映像、さらにはテキスト、音声などで提供している。このサイトではマテリアルに対する愛着やノスタルジックな態度といった個人的な思い入れや何かに出会うという興奮とはひとまず距離を置き、むしろマテリアルと作者（もしくは真実性）との間にある緊張感を抽出することを目的としている。何かを“造る”よりも“見つける”ことに重点を置くことにより作者のコントロールからマテリアルを解放。そのような作者不在のマテリアルでもいくつかがまとめられることによりドキュメンタリーを形成するなどの興味深い考察が見てとれる。本書はこのサイトの練習版ともいえるもので、このサイトの方法論で収集、配置したマテリアルを本の形にしたもの。タイトルの”Rheum”とは粘膜からの分泌物のことでマテリアルそのものがじわじわと発する”何か”をたとえたものと思われる。
>Max Pinckers
De Bedoeling & foundfootage.be 2013年刊行 250部限定 テキスト英語
サイズ縦276×横208mm ハードカバー 104ページ
※この商品は、メール便での配送が可能です。
