ドイツの写真家Patrik Budenzの写真集。19世紀までは、あたりまえのように日常に存在しそれが否定されることは無かった「死」。その時代、ほとんどの人々は自宅で死亡しており、身体を洗い埋葬するのは家族の仕事だった。しかし、現代を生きる多くの人々が病院や長期老人ホームに移され最後の時を迎える。「死」は医学の進歩のより主に公共の認識から消え、かつてのように身近ではなくなった。本書は冷蔵装置付の死体安置所、病理解剖、人体標本、焼却棟などの社会の視線から隠されている場所にある遺体の姿を捉えたもの。まるで、冷蔵庫の生肉や壊れた機械のように扱われるかつては人間だった物体の姿は衝撃的で様々な問題を提示する哲学的な思索に満ちた一冊となっています。
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Peperoni Books 2013年刊行 テキスト 英語
サイズ縦270×横228 厚さ11mm ハードカバー 64ページ