『他人のアルバム』から4年ぶりとなる松尾修2冊目の写真集。故郷の長崎・佐世保と居住地・東京、そこに居る友人や家族。年月を重ね、それぞれの場所で起きる、人それぞれの揺れ動く人生や移り変わり。ひとりの人間の身の回りで起きていく出来事を写真という媒介を使い、その情景を集めている。
タイトルを見て随分大仰しいものを想像した。だが開いてみるとまるで違った。
「写真論」は、長崎・佐世保や東京で暮らす家族、友人知人、松尾修の傍らに寄りそう存在に深く追った作品である。瞬間を記録する。ある人に伝達する。
御守りとして所有する。気分としてただ写す。本作品は拍子抜けするほど、「写真」。でもそれこそが写真が根源的に持つ役割であり、彼が論じたいことなのかもしれない。
──加藤直徳(『TRANSIT』編集長)
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>プランクトン
プランクトン 2012年刊行
サイズ縦250×横188mm 厚さ11mm ハードカバー 120ページ
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