現代を代表するファッション写真家でありながら、自身の作品集では自らのセックスする姿までを見せるといった衝撃的な作品で、“変態”というカテゴリーにおいて一つの文化的アイコンとも言える存在とまでなったテリー・リチャードソン。
本書は母親と父親の肖像に加え古い家族写真や手紙など家族の歴史を含むスナップショットを収録した2冊セットの写真集。著名なファッション写真家の父とスタイリストの母の間に生まれ育ったテリーの複雑な生い立ちが凝縮されたような一冊で、やせ細ったエキセントリックな母親の姿や2005に亡くなった父親との最後の日々の姿など、彼のこれまでの“お馬鹿”作品を知るものにはことさらその胸に響く内容だろう。“あえて曝け出す”という点においては過去の作品の延長にあるのだろうが、母親、父親と共に写るテリーの時に弱々しささえ感じる複雑な表情はこれまであまり見られなかったものでもある。
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>Terry Richardson
>Morel Books
Morel Books 2011年刊行 テキスト英語
2セット サイズ縦260×横220mm ソフトカバー 64ページ&76ページ
