写真家・鷲尾和彦、ファースト写真集。東京都台東区、かつて「山谷」と呼ばれ日雇い労働者の町として知られていたこのエリアに建つ外国人旅行者専用の簡易宿。写真家・鷲尾和彦は、この一軒の外国人旅行者向けホテルへやってくるバックパッカーたちのポートレートを約5年間をかけて撮影した。のべ数百人という旅行者との出会い。彼らの言葉に耳を傾け、互いの言葉の向こうに残されていった記憶。私たちは誰もがこの世界を漂い続ける小さな欠片(かけら)なのだ。見る者を「ここではないどこか」へと誘う、新たな「旅」の写真集がここに誕生。作家・池澤夏樹による書き下ろしエッセイ「寂しい惑星(ロンリープラネット)」を収録。
『多くを語る必要はない、ただ静かに見つめるだけでいい。その時、この世界を漂い続ける小さな欠片である僕たちは、もう一度出会うことが出来るのだと思う。』
(著者あとがきより)
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赤々舎 2009年刊行 テキスト日本語 サイズ 縦184×横252 厚さ28mm ソフトカバー 96ページ