レイ・K・メッツカー（1931-2014）は、今日、アメリカ写真界の巨匠の一人として認められています。バウハウスの先駆者、モホイ＝ナジ・ラースローが創設したシカゴの進歩的なデザイン研究所で学んだメッツカーは、早くから独特の実験的なスタイルを確立しました。彼は分野を融合させ、慣習を打ち破り、写真を新たな芸術的高みへと押し上げました。1967年にニューヨーク近代美術館（MoMA）で初の個展を開催した後、ロサンゼルスのJ・ポール・ゲティ美術館など、全米の主要美術館で大規模な回顧展が続きました。しかし、この影響力のある写真家は長らく十分な注目を集めてきませんでした。この新版は、メッツカーに完全特化した出版物として数年ぶりに刊行され、彼の作品にふさわしい評価をようやく提供する一冊です。フィラデルフィアのレイ・K・メッツカー財団のアーカイブから主に選ばれた150点の白黒写真を収録した『City Lux』は、彼の作品を新たな視点で紹介しています。光と構図における比類なき技巧を、写真作品は示しています。垂直線と水平線で満たされた幾何学的な都市景観、驚きの二重露光、重ね合わせたネガ、そして抽象的なグリッド構造。それぞれの作品は、モノクロ写真の現代巨匠としてのメッツカーの比類なき地位を物語っています。

---

Ludion 2025年刊行 テキスト: 英語
サイズ: 240mm×273mm ハードカバー 240ページ
ISBN: 9789464781175