メアリー・エレン・マークは、社会的に恵まれない人々、社会の片隅にある人々、あるいは有名人を撮影する場合でも、偏見なく主人公の物語を語りました。 マークは私的な仕事と依頼された仕事の両方で、長年にわたり、時には数十年にわたって被写体に同行しました。1960年代から 70年代にかけて米国で台頭してきた女性運動を踏まえ、また印刷メディアが最初の大きな危機に見舞われていた当時、フリーの写真家としてマークは、フォトジャーナリズムにおける女性の声の最前線を目指して奮闘しました。

本書”Encounters”ではこの写真家のライフワークの一端を紹介します。1970年代と80年代の5つの象徴的なシリーズに焦点を当てており、それは、オレゴン州の精神病院の女性たちを撮影した "Ward 81"、ムンバイのフォークランド・ロードの娼婦たちを撮影したルポルタージュ、マザー・テレサの慈善活動へのオマージュ、旅するサーカスの家族を記録した "Indian Circus"、そしてマークがエリン・ブラックウェル（タイニー）の人生を30年以上追い続けた長期プロジェクト "Streetwise "です。長期プロジェクト "Streetwise"では、マークはタイニーの人生を30年以上追跡しています。最初は10代の家出人として、その後は不安定な生活環境の母親として。本書は初めて、これらの作品を文脈化するもので、オリジナルの雑誌の見開きやコンタクトシート、手紙、ノートなどのアーカイブ資料まで紹介され、彼女の功績と並外れた慈悲深い目を明らかにしています。

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Steidl 2023年刊行 テキスト: 英語
サイズ: 300×240mm ハードカバー 232ページ
ISBN: 9783969993033