現在最も高い評価を受けている写真家の一人であるマイケル・ケンナが、これまでで最もパーソナルな作品を発表しました。これは、彼が7年間通った神学校の親密なポートレートで、彼の芸術活動に深く影響を与えています。

マイケル・ケンナは11歳のとき、カトリックの神父になるために通ったセント・ジョセフ・カレッジ・アップホーランドの間に合わせの暗室で、初めてモノクロフィルムを現像しました。この神学校での体験は、何十年にもわたって彼の作品に影響を与え続けています。この瞑想的な写真は、2000年代初頭、現在は閉鎖されている同校を再び訪れた際に撮影されたものです。ニュアンス豊かな色調、コントラストの研究、日常を非日常に変える能力など、ケンナの作品の魅力と喚起力はすべてここに含まれています。さらに、ケンナは本書で消えつつある生活様式を再考しています。それは、時に冷酷なまでに規律正しいイギリスの寄宿学校だけでなく、宗教的な修行の厳かな美しさも同様です。ケンナのカメラは、豊かな色調の画像で何ページにもわたって、学校の建築環境と精神的な建築物をとらえているのです。セントジョセフでの体験と観察について書かれたケンナの詳細な伝記エッセイからは、この優れた写真家の考え方や仕事ぶりがよくわかります。また、ヴィンス・マイルズによる評論は、セントジョセフの110年の歴史に焦点を当て、ケンナがそこで過ごした時間との関連性を明らかにしています。魅惑的でありながら、心に残るこのシリーズは、まさに写真家の最もパーソナルでパワフルなプロジェクトのひとつと言えるでしょう。

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Prestel 2021年刊行 テキスト: 英語
サイズ: 280mm×240mm ハードカバー 168ページ
ISBN: 9783791387758