『ウィリアム・エグルストン ガイド』は、ニューヨーク近代美術館で初めて開催されたカラー写真の個展であり、同館が初めて出版したカラー写真集でもあります。この写真集と展覧会は、当時ほとんど真剣に捉えられていなかったカラー写真というメディアを取り扱うことを臆面もなく芸術界に強要し、その反響は賛否両論で、熱狂的なものでした。三輪車の写真を挟んだ質感のある表紙に、年鑑風の金色の文字が押されたこのガイドブックには、1969年から1971年にかけて撮影された375枚から編集された48枚の写真が収められており、一見カジュアルだが、実はとても洗練された世界観で描かれています。エグルストンの故郷であるメンフィス周辺の人々、風景、そして奇妙な瞬間。派手な柄のワンピースにキャッツアイ眼鏡をかけた匿名の女性が、左足を少し上げ、同じく派手な屋外ソファに座っている。銀色に光る三輪車、黒光りする車のフェンダーのカーブ、そして誰かの胴体に縁取られ、炎を上げる炭火バーベキュー。色あせた花柄のハウスコートを着た小さな白髪の女性は、ミントグリーンの部屋の大きな暗い戸口に期待に胸を膨らませて立っているが、見える家具といえばエンドテーブルの上の陰になったランプだけで、小人にされている。今回の『ウィリアム・エグルストン ガイド』では、35ミリスライドから新たにカラーセパレーションを行い、写真家の意図に忠実な色彩を再現した複製版となっています。

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Museum of Modern Art 2002年刊行 テキスト: 英語
サイズ: 縦229×横229mm ハードカバー 112ページ
ISBN: 9780870703782