数年前に『Ephemera』ですでに非常に独特で、非常に非凡な本を発表している Armand Quetsch が、大陸を旅して撮影した写真をまとめた一冊。本書『Dystopian Circles』の当初の計画は、ブリュッセルから、ランペドゥーサへの旅でした。オバーザルツベルク、サラエボ、アテネ。ブリュッセル、ノルトハウゼン、ザグレブ。ベオグラード、レッジョ・カラブラ。スレブレニツァの砦、ハイゼル・スタジアム。ヨーロッパの歴史が刻まれた場所。

ただ、 Armand Quetsch はそれを教えてはくれません。彼はドキュメンタリー的な手法で仕事をしているのではないのです。彼は風景の中に身を置き、その精神を感じるために旅をし、言葉を使わずに歴史の響きと現状の感覚を伝えるイメージを作ります。それぞれがそれ自身のために、そして特に一連の流れの中で。

歴史に加え、ここ数年のドラマチックな展開が写真には刻まれています。金融危機、難民劇、ナショナリズム。不安、戸惑い、絶望。

この本は暗く冷たいが、読書を規定するものではありません。不安と怒りに満ちた大陸の景色であり、幻想的な絵の中に理想とユートピアの余地を残しているのです。

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Peperoni Books 2016年刊行 テキスト: 英語
サイズ: 縦300mm×横240mm ハードカバー 120ページ