イギリスの写真家ニック・ブラントの写真集。本書『The Day May Break』は2020年末にジンバブエとケニアで撮影した写真を収録したもの。環境の悪化や破壊によって影響を受けた人々や動物を描いたグローバルシリーズの第1弾となっています。写真に写っているのは、いずれも気候変動の影響を受け、サイクロンや数年にわたる干ばつで家を失った人々です。また、人に並ぶように配置された動物たちは、決して再野生化することができない保護された動物であり、そのため、見ず知らずの人間と彼らを近づけて撮影しても何の危険もありませんでした。撮影地を覆う霧は、”かつて認識できた世界が今や視界から消えつつある”、ある種の虚無感を感じさせるようなビジュアルです。しかし、これらの人々や動物たちは、失われたにもかかわらず、生存者なのです。そこに可能性と希望があると信じます。

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Hatje Cantz 2021年刊行 テキスト: 英語
サイズ: 縦340mm×横320mm ハードカバー 168ページ
ISBN: 9783775750899