本書は、東日本大震災にて大きな被害を受けた宮城県石巻市の定点観測写真集です。「震災、そしてその後の復興により、石巻は町のかたちが大きく変化してゆくのではないか。その様相を記録として残す事はできないか」作者はそのような理由から、2011年から2021年まで現地で定点撮影を行ってきました。本写真集では、2011年、2016年、2021年に市内37箇所にて撮影した定点写真、111点を詳細なキャプションとともに収録しています。 震災から10年が経ちましたが、石巻では現在も復興事業が継続して行われており、新しい町へと変化が進んでいます。かつて存在していたものが消失し、新しい風景が生成してゆく過程、その様相を記録し、思い見ることで、震災と復興について、より多角的に把握することができるのではないでしょうか。本作品が震災と復興、ひいては人と都市のありようについて再考する契機になれば幸いです。

---

グラフィカ編集室 2021年刊行
サイズ: 縦182mm×横260mm ソフトカバー 176ページ
※この商品は、メール便での配送が可能です。
ISBN: 9784903141190