巡り会えなかった恋人たちへ
お礼を言えなかった友へ

仏教では、亡くなった人は三途の川を渡ってあの世に行くという説がある。
花咲き乱れる川の向こう岸から、亡くなった親族、親が手を振っており、
手招きされ渡ろうとすると「渡ってはいけない！」と手を引っ張られて、
ハッと気付くと病室だった。と云うような臨死体験談を聞く事がある。

出会いと別れの季節、そんな儚くも眩しい桜の頃、
隅田川沿いに集まる人々に自分が送ったかもしれない人生や、
出会ったかもしれない人々を重ね合わせる。
すれ違っただけの人、愛した人、愛された人、嫌いな人、助けられた人、謝りたい人、
全ての出来事や出会いは、無数の条件や原因が絡み合いながら縁として起こり、
自身の行い、選択によって生み出される。
死を間際にした時、残す時間が少なくなったとき、自分は何を思うのか、
消えゆく最後に思い浮かぶのは誰の笑顔だろう。

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Self-publishing 2021年刊行 テキスト: 日本語/英語
サイズ: 縦148mm×横210mm ソフトカバー 120ページ
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