写真家の花代にとって愛娘の点子は常に大切な被写体であり続けました。花代は点子が生まれた直後から、東京とベルリンを行き来しながら成長をしていく愛娘の姿を母として、写真家として撮影を続けています。被写体の点子が幼少期に出会った1冊の大切な本が、1973 年に刊行された沢渡朔によ る「少女アリス」でした。花代の写真には点子が絵本を読むように「女アリス」を愛読している姿が写されています。点子が15 歳になったとき、「少女アリス」を撮影した沢渡朔と出会います。その後、点子は沢渡にとっても重要な被写体となりました。沢渡は出会い から5 年間をかけて「少女アリス」を撮影した時のような距離感で点子を被写体とした作品を生み出します。本書は、母である花代が撮影してきた作品でもあり点子の成長の記録でもある写真群と沢渡による「少女アリス」の系譜にある作品が、点子という被写 体によって交差することによって生まれた写真集です。
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Case Publishing 2016年刊行
サイズ縦215×横155mm ハードカバー 368ページ