Dondoroは、パリを拠点に活動しているフォトグラファー、エステル・ハナニアと人形師・岡本芳一（百鬼どんどろ）とのコラボレーションから生まれた写真集。長野県近くの田舎に一人で住んでいた孤高のクリエイターは、自身のパフォーマンスのため100体もの人形を製作。遣い手自身も黒衣 (人形遣い) としてではなく、演技者として舞台に加わる、独特の形態を用いた表現で舞台活動を行い高い評価を受けていたが2010年惜しくも永眠した。これまでも人形と人間をテーマに多くの不思議な作品を制作してきたエステル・ハナニアだが人形を”人の形に似せた《器》（魂の入れモノ）”と語る岡本と近い感覚を持っているのだろう。いかにも日本的に見せるようなイメージの誇張をしないことで、岡本が作り出す世界の他に類を見ない美しさを引き出すことに成功している。
>Estelle Hanania
>Shelter Press
Kaugummi books 2011年刊行 テキスト英語
サイズ縦220×横165 ソフトカバー 48ページ
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